劣等生が一人前看護師になるまで

なんとか1人前!?劣等生ナースでもわかった!できた!看護の知識と技術!

根拠?病態生理?臨床実践で悩める看護学生さんや新人看護師さんはここへ!
    
まずは初めにをお読みください。
    
看護学生さん・ 新人看護師さん向け
臨床で動ける!答えられる!ヒントを伝えます!
根拠?解剖?手順?
わからない・・・ そんな方のお役に立てますように

新人看護師・学生指導経験してますので
わかりやすく伝えられるように頑張ります
基本的には自分の覚え書
徐々に増やしますので参考程度でも御覧ください♪
    

バイタルサイン測定③(血圧)

 

今回のテーマは血圧です。

解剖学的に話すと、

循環器系の膨大な量の話になりますので、

あくまで基礎的範囲です。

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血圧とは(概要)

 心臓のポンプ作用により、血液が全身に送り出されるとき動脈の血管壁に加わる圧力のこと。血圧測定時の血圧とは一般的に動脈で測定した血圧を言います。

 血圧は心臓の拍動に伴って血液が動脈内に拍出されることによって、全身の臓器・組織に血液を送る原動力となるものです。
つまり
血圧は生命の活力を示す指標の一つとして

非常に重要なものになります。

測定の目的

・高血圧症や低血圧症の診断

・その他の循環器疾患に罹患している場合の経過観察

・血圧の変動要因や血圧に影響する生理的因子の分析

・降圧薬や昇圧薬などの薬物療法の効果の判断指標

・血圧の左右差、上下肢差から弁膜症や動脈瘤などの診断指標

 

 血圧は様々な疾患や病状、治療の影響、活動などで変動するため、確実な測定の上で観察していくことが重要です。

適応

体温同様、適応はあげるとキリがありません。

確実に必要とされるものを上げます。

・高血圧症患者、低血圧症患者、循環器疾患患者

・血圧の左右差がみられる大動脈炎症候群や大動脈縮窄症の患者

・血圧の上下差がみられる大動脈弁閉鎖不全症、大動脈縮窄症、大動脈弓症候群、腹部大動脈瘤、大動脈の閉鎖性疾患の患者

 ・その他疾患に関係する循環動態の変化のある患者

 

基準値

成人の血圧の基準値です。

高齢者は基準値よりやや高くなります。

また、普段から低めで経過している人もいます。

普段の値と比較しましょう。

循環器疾患を持つ患者さんには、自宅で普段から測定してもらうことで判断資料となります。

 

分類 収縮期血圧   拡張期血圧
至適血圧 <120 かつ <80
正常血圧 120~129 かつ/または <85
正常高値血圧 130~139 かつ/または 85~89
Ⅰ度高血圧 140~159 かつ/または 90~99
Ⅱ度高血圧 160~179 かつ/または 110~109
Ⅲ度高血圧 ≧180 かつ/または ≧110
(孤立性)収縮期高血圧 ≧140 かつ <90

※自宅での測定と病院等での測定では

 結果が変化することがあります。

 自宅では穏やかな状態で測定しますので、

 測定値は自宅<病院と考えて良いでしょう。

患者さんの中には

「おかしい。家ではこんな高くない」

と話される方も結構いますよ。

禁忌

末梢から輸液がなされている側

・逆血して詰まったり、血管外漏出の原因になります。抗がん剤の血管外漏出は最悪の場合、組織壊死につながります。

・昇圧剤やインスリン製剤を使っている場合、一時的に止めてしまうことで、循環動態の変化につながります。

動脈採血、静脈採血直後

 採血直後は止血が不十分のため、測定で圧を掛かけることで血液が流出します。

透析患者でシャントを形成している側

 シャントの血流が保たれ、詰まらせないようにする必要があります。閉塞した場合、再度シャントを造設しなおす必要が出てきます。

乳がん等の術後

 術後の患側では測定しないようにしましょう。乳がんでリンパ郭清まで行っている場合には特に測定禁忌です。

→リンパ液の還流が悪くなり、リンパ浮腫を起こします。また、上腕神経の圧迫によるしびれや麻痺、うっ滞などの循環障害が生じます。

麻痺側

 末梢循環が悪く、静脈血や組織液がうっ滞しやすい状態にあります。運動量が少なく、循環血液量の低下がみられることで、麻痺側では健側よりも血圧は低くなります。正しい値が得られません。

 

以上のことから

初めて来られた方を対応する場合には

疾患や治療歴等を確認することも重要です。

 

ちなみに、

「片方は麻痺、もう片方は点滴…

 両腕とも測定できないよ!」

そんなときは下肢で測定できますよ!

 

ただし、マンシェットは下肢用に変えましょう。

上肢用では締まりすぎて高値になります。

そもそも上肢用は大腿部での測定の場合には、

巻けないとおもいますが・・・

測定方法

観血的血圧測定と非観血的血圧測定の

2種類の方法があります。

観血的血圧測定

動脈に針を穿刺し、液体(生食)で満たしたチューブを留置した針と接続し、圧トランスデューサーを介して圧波形としてモニターに表示して測定する方法。

・動脈が触知できない

心不全やショックなどで循環動態が不安定

・意識レベルの低下

などの状態にあって、連続的にモニタリングする必要がある場合に選択します。実測値を知る必要がある場合にこちらを選択します。

 

穿刺は医師が行いますので、看護師が行うのは必要物品の準備です。清潔操作で行う必要があります。

※私は今までこれを経験したことがないので、ここまでの知識しかありません・・・

 手順は他の文献や勤務先に手順があればそれを参照されてください。

 

非観血的血圧測定

非観血的血圧測定で使用する血圧計には

いくつか種類があります。

【水銀血圧計】

 非観血的測定の中では、最も正確で誤差が少ないといわれている。患者の心臓の位置と同じ高さで測定しないと正確な血圧が測定できない。

→血圧計を置く場所の確保が必要

【アネロイド型血圧計】

圧力測定に水銀を使用せず、圧力センサーを用いたもので、視認性が高く、数値も見やすい大きさにデザインされており、携帯性にも優れている。 

【電子血圧計】 

マンシェットを巻いたり、機械に腕を通して、測定開始するだけで機械的に測定できる。医療者でなくても測定できるため、自宅でも測定できる。

 

共通する測定時のポイント

①定時は測定部位が心臓の高さになるように位置を調整する。 

心臓より高位では10mmHg ほど低値に、低位では10mmHg高値になる。

②マンシェットを巻く際にはサイズと位置を考えて使用する。

上腕に巻く場合、肘関節から2~3上のあたりで巻く。その際、ゴム嚢の中心を上腕動脈の真上に来るように充てる

ゴム嚢の中心=マンシェットの中心ではありません。

☆成人でのマンシェットのサイズ

上腕:幅13~17㎝、長さ24~32㎝

大腿:幅20㎝、長さ42㎝

③加圧は上げすぎたり、足りないことがないようにする。

 目安としては140㎜Hgくらいまで加圧して、コロトコフ音の聞こえ始めと消失時を確認。最初から聞こえてる場合には20mmHg程度、加圧を追加してみてください。

 ねじを一気に開放して、測定できなかった…

ということが起きないようにねじはゆっくり開けましょう。閉めすぎても片手で開けられませんので注意! 

 

☆余談

なんで血圧で音が聞こえるのか。

水道の蛇口で考えます。

 水道の蛇口を軽くひねるとさらさらと水が静かに流れます。しかし、思い切りひねると「ジャー!」と音がしますよね。これを血圧測定と当てはめて、水道=血管とします

〇蛇口を閉じた状態=加圧しきった状態

〇勢いよく蛇口をひねった直後

 =せき止められた血液が一気に流れて音がする(収縮期血圧最高血圧

〇蛇口をひねって出た水を少量にする

 =元の血液の流れに戻る(拡張期血圧最低血圧

 

というわけです。

逆にわかりにくいかしら?

 

血圧計で測定できない時

体表で触知できる動脈の部位でおおよその収縮期血圧を測定できます。

総頚動脈60㎜Hg

橈骨動脈80㎜Hg

大腿動脈70㎜Hg

場所がわからない以外で触知できない場合・・・

結構危険な状態ですよ!

場所が探せない人はちょっとずつずらして探ってみてください。

 

ちなみに

橈骨動脈では触れないけど、総頚動脈で触れる場合には、どんな状態であれど確実に心臓は動いています。心臓に近いところが触れるなら、まだ生きてますのでね。

 

 

 次回は脈拍の話です。

 

 

 

 参考文献・引用文献
①学研 看護技術プラクティス(第3版)
医学書院 系統看護学講座 専門基礎分野 解剖生理学 人体の構造と機能[1]